「学費360円をサポートしてほしい」代表原が出会った南スーダン難民の女性

今月8日から始まった「南スーダン難民 今最も支援を必要とする人たちが生きるための緊急支援」寄付キャンペーン。これまでに沢山の方からご支援を頂いていること、スタッフ一同心より感謝申し上げます。

 

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の発表によれば、戦火を逃れた南スーダンからの難民約92万人が、コンフロントワールドの活動対象地であるウガンダへと避難しています(数値は今年4月末時点)。

 

南スーダン紛争に関しては、自衛隊派遣の問題もあり、日本のメディアでも度々取り上げられてきました。その一方で、テレビや新聞からは難民や国内避難民ひとり一人が置かれている状況、また彼らが直面している課題についてはなかなか見えてきません。

 

今回は私、原が現地での活動中に出逢った一人の南スーダン難民、アグネスさん(仮名)のストーリーを紹介します。

 

アグネスさんと原

 

昨年8月、紛争によって故郷を追われたアグネスさんはウガンダへと避難してきました。多くの難民が着の身着のまま、そして命の危険を冒してウガンダへ逃げてきていますが、彼女もまたその内の一人です。昨年7月の紛争激化後は、特に南スーダン南部では政府軍が避難民を襲撃するなど治安が崩壊している状況にあり、多い時には一日に2,000~3,000人もの難民が危険な国境地帯を通り抜け、南に隣接するウガンダの北部へと逃げてきています。

 

難民居住区で食糧配給を受ける難民

 

アグネスさんには子どもが5人います。3人はウガンダの首都カンパラで、2人はアグネスさんが現在避難しているアジュマニ県内の学校で学んでいます。紛争で犠牲になった夫が生前親しくしていた友人たちが、子どもたちの学費を支援してくれているのです。しかし、契約上の問題から、亡き夫の友人たちによる学費の支援も今年末にはなくなるそうです。「子どもたちがこの難民居住区へと戻ってきたら、今の住まいで皆が寝るには狭すぎる。配給食糧も家族全員が食べていくためには足りない。」

 

「自分が生まれ育った母国だから、いつかは南スーダンに戻りたい」と話していた彼女。現在は薪木拾いの仕事をしていますが、そこから得られる現金収入は月に数百円。そのため、アグネスさんのように紛争で夫を失って、さらに多くの子どもを抱えているような難民は、ただでさえ不十分な量の配給食糧や物資を、やむなく居住区内の市場で売って現金を手に入れ、それぞれ必要な物資を買うという状況に陥っているのです。例えば、女性の生理用品は支援機関からの配給は十分でないため、上記のように自分で現金を手に入れて買わなければならないのです

 

アグネスさんは私に一言、こうお願いをしてきました。「子どもの学費をサポートしてくれないでしょうか」。難民居住区の中には小学校が二つありますが、そこの学費は日本円にしてわずか360円。しかし、その「わずか」360円を払えないがために、居住区内で暮らす大勢の子どもが学校に通うことができないと、難民のリーダーから話を聴きました。

 

アグネスさん。居住区内の住居前で撮影。

 

コンフロントワールドでは、現地で緊急支援を行っている国際NGOを通じて、アグネスさんのように配偶者を失い5人以上の子どもを抱える難民、両親を失った難民、障がいを抱える難民などの緊急的な支援が必要な人々を対象に、衣食住や保健衛生、子どもの初等教育など人間としての最低限の生活を支える緊急支援を実施します。

 

本キャンペーンを通じて皆さまから頂いたご寄付は、南スーダン難民に対する支援物資の購入費など、すべての金額が「直接支援」へと充てられます。その時々の現場の状況に応じて、最も必要とされる支援に充てられます。

 

生まれ育った母国を紛争によって追われた人たちが、難民居住区という厳しい生活環境の中で少しでも安心して生活が送れるように、日本の皆さまからのご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

記事執筆:代表 原貫太